ムーヴィーレヴューと、ささやかなネコ

毎週のようにシネコンに通う筆者<りのづか>による、どちらかというと辛口な映画評論。ネタバレにはある程度は配慮してますけど、ある程度しか配慮していません。ネコ画像のオマケ付き。2007年4月からべつやくメソッドを導入してみました。

20060930

index 2006年9月

もしも昨日が選べたら - Click

オススメ度: B-アダム・サンドラーさんのコメディは、面白いなぁ。
ロンゲスト・ヤード』も良かったし。

時々、日本語字幕のショボさで損している
コメディ洋画がありますけど、
今作は、字幕翻訳にパックンが協力してるので、
ダジャレっぽいセリフも、ちゃんと面白い字幕になってました。

映画全体の構成は、正統派。ベタ、とも言いますが。
ちゃんと終盤に感動的なシーンをもってくるあたりとか、
そのあと、ちょっとテンション落としといて、
最後にほくそ笑むような展開とか、
監督がチョイ役で出てくるあたりとか
(スタッフロールで偶然気がつきました)。

邦題は、ちょっとアレな感じですが、
この映画は日本人に合ってるかも、と思いました。
主人公マイケル(byアダムさん)の上司役が、
『ナイトライダー』でマイケル・ナイト役をやってた
デイヴィッド・ハッセルホフさんだったりするあたりも、
何となく馴染みやすいかな、と。
…わたしだけですかね? そんなことで馴染めるの。

ちなみに、下ネタ多め。

近ッ!

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20060925

イルマーレ - The Lake House

オススメ度: B+パラドックスは無視した感じですが、
いいです。
無視してても、いい。
もともとがちょっとファンタジックな話だから、
少々の矛盾は気にならない、というか。
深刻な矛盾はないですし。

ぶっちゃけた話、
リメイク元の方を観ていないわたしでも、
途中でラストまで展開が読めました。
具体的に言うと、
2006年のバレンタインデーに、
ケイト(byサンドラ・ブロックさん)の目の前で
交通事故が起きたシーンで。
物語を構成する要素の少なさは、
あえて展開を読めるようにしてあるとさえ思えます。

でも、読めていても、泣けました。

終盤、通りを挟んでケイトを見つめる
アレックス(byキアヌ・リーヴスさん)の表情と、
そのとき彼が手にしていた手紙と、
彼らを繋ぐ郵便受けの前に頽れる2年後のケイトと、
全てがいいバランスで、
間がいい。
そこからラストシーンまでの流れも、
いいなあ。超好み。

飼い犬の名前が、
『スピード』のときのキアヌさんの役名と同じなのは、
偶然? わざと?

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20060922

シュガー&スパイス 風味絶佳

オススメ度: D+どこで盛り上がればいいのか、わからなかった。
なんか、どこにでもある感じの恋愛話で、
「何が撮りたかったんだろう?」とか思ってしまった。
柳楽さんの演技は素晴らしいし、
映像的にはいい雰囲気だったけど、
要所々々でゲンナリさせられる、そんな映画。

なんだか「いつの間にそんなことに?」みたいな展開が多くて、
つまり、説明不足。というか、むしろ説明下手。
全然のめり込めず、
でも、なんか、独り身としては、
何となく観ててつらい気持ちになるという、
そんなこんなで、凹む映画です。

よく考えたら、スタッフが同じだという『冷静と情熱のあいだ』も、
全然楽しめなかったわたしなのでした。

プリン&カラメル

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20060916

ワイルドスピードX3 Tokyo Drift - The Fast and the Furious: Tokyo Drift

オススメ度: C
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「ポール・ウォーカーさんが出ないワイルドスピードなんて…」と、
期待してませんでした。
で、期待しないで正解。
これまでのシリーズとは別物だと思ってみた方が良いです。
日本が舞台なのに、日本人俳優はほとんど出てないし、
日本語のセリフも、なんかビミョー。
シナリオも、
日本と言えばヤクザ映画、
みたいな安易な思いつきっぽいのもいただけないなぁ…。

ちょっと、子供騙しすぎ、というか、
詰めが甘いな、とも。
主要な登場車には、
フェイクのナンバープレートを付けてますけど、
フォントと配置が古めかしい。
何十年前のナンバープレートを参考にしたんだか。
ていうか、ランエボに4ナンバーとか、勘弁してください。
公式サイトで落とせる壁紙にも、モロに…orz
頭文字D』のは、フェイクのナンバーでも気にならなかったのに。

クルマ好きなら、映画としてではなく、
細かいツッコミどころ満載ということで楽しめるかも。
ちらっと出たTVRタスカンは、あれは確か広報車だな、
(ナンバープレートから類推)とか、
ランエボをFRにしちゃったら、ランエボの意味ないじゃん、とか、
リアルのドリキン土屋圭市さんカメオ出演とか、
字幕は「86年式のカローラ」ってなってたけど、
ハチロクのことを言ってるんじゃないの?とか、
69年式マスタングにRB26DETTってのは、いくらなんでも…とか。

ちなみに、
第1作『ワイルドスピード』を観てから行けば、
最後のシーンは笑えるはず。
わたしは大笑いしました。

抜き足、差し足、忍び足♪

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20060913

[最近観た予告編] NANA2

オススメ度予想: C?12月公開予定の作品なので、
まだ「予告の予告」みたいな感じでしたが、
映画館で予告編が流れておりました。
前作でのBlack Stonesのライヴシーンと、
小松奈々の語りで構成された、短めのもの。

今回の小松奈々役は、市川由衣さんってこと?
どうも、イメージが湧かない…。
キャスト変更の噂は聞いてましたが、
ハチは宮崎あおいさんでガチだと思ってたのに。
そんなことより、
シンちゃんby松山ケンイチさん、というのをなんとかしてほしい。
前作の続きを撮るなら、
シンちゃんはもっと華奢な美少年系にしてもらわないと。

見張り中(何を?)

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20060910

[ヒッチコック] サイコ - Psycho

映画好きの端くれとして、この名作を見てないのは恥だろう、
と思い立って、近所のレンタルビデオ店で借りてきました。

時代を感じさせる安っぽさはありますが、
カメラワークとか演出とか、唸らされます。
私は、あまり直接的な描写は好きではないので、
その辺がぴったりとマッチしたのも良かったのかも。
物語にも自然と引き込まれていて、
2時間近くもあったようには感じませんでした。
最後のネタバラし的な解説シーンでも、
男(刑事?)が一人でずっとしゃべってた割りには、
映像の巧さのおかげか、
そんなに冗長な印象を受けませんでしたね。

推理小説も多少嗜んでいる私にとって、
オチ自体は、それほど意外ではなかったですが、
持っていき方にやられました。
監督の狙い通りに思考させられた感じ。
でも、嫌な気はしません。

どこ隠れてんですか。というか、隠れてるつもり?

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20060909

X-MEN ファイナルディシジョン - X-MEN: The Last Stand

オススメ度: B+
official web site(予告編動画付き)
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ヤバい、カッコ良すぎて、超好み。
かなり大げさなリアクションをしながら観てて、
大きな声が出てしまわないようにするのが大変でした。
ただ、それなのにオススメ度がAじゃないのは、
X-MENシリーズのことをある程度知らないと、
ちょっと置いてけぼりを食うかも、と思ったから。
少なくとも、前作、前々作は観てから行った方が良さげ。
ここで予習するのもいいかも。

ちょっと新キャラ多過ぎだな、と思って、
散漫にならないか懸念してましたが、杞憂。
物語のメインはローガン&ジーンで、
しっかりと芯のある展開。
最後のローガンの決断には、グサッときました。
ホント、ローガンはカッコ良すぎ。

初登場のウォーレン(エンジェル)も良い仕事してますね。
サイドストーリィ的ですけど、グッドタイミング。

マグニートーも、敵役ながら相変わらず天晴れ。
金門橋を有効活用です。
それと、エンディング直前の3秒に、あっと驚かされました。
マグニートー本人の方が驚いたかもしれない。

そうそう、細かい伏線が張ってあるので、
気を抜かないでほしいのと、
エンディングが始まったからと言って、
席を立たないでほしい。
エンディング後にもサプライズな1シーンが隠されていますので。

寝姿激写!

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20060905

グエムル - 漢江の怪物

おすすめ度: B
official web site(FLASHサイトはBGM付き)
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あんまり期待してなかったんですよ。実は。
いやいや、やりますね。
お化け屋敷的な驚かし方ではなく『ジョーズ』的。
なかなかスマートだし、何より、適度にリアルな荒唐無稽さ。
「なんで火炎瓶が的に当たらないんだろうか」と気になったりもしましたけど、
そのちょっとあとに納得。炎のCG処理が難しいらしい。
うまくごまかしましたね、という感じ。
フツウに観てれば、気にならない程度だと思いますが。

オチが、ちょっとなあ、とは思いましたけど、
でも、映像的にいいので、相殺して余りあり。
ちょっとでも興味を持った人は、
劇場に観に行って損はないと思います。

倒したコケシの様

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20060904

マイアミ・バイス - Miami Vice

おすすめ度: C+
official web site(BGM付き、モニタ1024*768以上推奨)
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映像は、すこぶるカッコいい。
マイケル・マン監督の前作『コラテラル』では、
ディジタル撮影でクリアでキラキラな画面でしたけど、
今回は、(たぶん)高感度フィルムを多用して、
いい感じにザラついた渋い映像を展開してます。
さらに映像の造りがリアルで、観ていて唸らされる。

ただ、ストーリーとかは、ちょっとなぁ。
いまいちメリハリがないというか。
それはともかく、
なんとなく日曜洋画劇場向きだな、
と、つまらないことを考えながら観てました。

なんでだろう、こののめり込めない感じ。
かっこいいのだけど、対岸の話。

目つき悪ッ

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20060903

UDON

オススメ度: B+
official web site(モニタ1024*768以上推奨)
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ROBOT制作の作品は安心して観られますね。
おもしろい。映画に没入できるし。
中盤に出てきた『うどんフェスティバル』のシーンでは、
劇中の観客につられて拍手しちゃったくらい。

上映時間が長いんです(150分以上)けど、
コメディパートとシリアスパートの2部構成みたいな感じになっていて、
ダレずに観られます。
なにより、前半のコメディパートが、笑えすぎ。
文字通り、腹を抱えて笑いました。
ちなみに、同じく本広監督作品『サマータイムマシンブルース』を観た人は、
そうでない観客の1.05倍笑えます。
「升毅さん、また本広作品に出るんだ」と思ってたら、
『サマータイム〜』と同じ役だし(笑)。等々。

シリアスパートは、わりとベタと言えばベタな展開でしたけど、
それはあくまでも事後的な評価で、
観ている間は、入り込んでるから気になりませんでしたね。
泣けるシーンが、ガツンとやってくるんじゃなくて、
『ジョーズ』みたいにやってきます。
「泣けるシーンがすぐそこまで来てる…来てる……キターッ!!(AA略」
みたいな。

Zzz...

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20060902

ラフ - Rough

オススメ度: C出演者は、いいですよ。
ほんとに。
特に、速水もこみちさんas大和圭介のルームメイト緒方を演じる、
石田卓也さんには、個人的に注目してます。
(『時をかける少女』で間宮千昭の中の人をやってました。)

正直言いますと、
最初の5分くらいのところで、ちょっと後悔しました。
なんか、この先100分この調子だと、苦痛だな、と。
実際、その調子だったので…。溜め息。

原作は読んでないですけど、
「原作のいいシーンを拾ってつなげたダイジェスト版みたい」
と言いたくなるような出来。
それでも、最後の競技会のシーンはホロリときましたから、
原作は、よほどいいのでしょうね。
さすが、あだち充先生。

ネムネム…

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