ムーヴィーレヴューと、ささやかなネコ

毎週のようにシネコンに通う筆者<りのづか>による、どちらかというと辛口な映画評論。ネタバレにはある程度は配慮してますけど、ある程度しか配慮していません。ネコ画像のオマケ付き。2007年4月からべつやくメソッドを導入してみました。

20061105

デスノート - The Last Name

オススメ度: D-ちょっとした拷問でした。
こんな最低な映像を2時間も見せられるなんて...orz
前編と合計で4時間か...
10000ピースのジグソーパズルから100ピースだけ抜き出して、
無理矢理一枚画にした感じとでも言いましょうか。
いろいろと細かいフィーチャーは原作からとってきてますけど、
だから何?って感じ。
チョコレートはメロ、お面はニアだろ?とか、
ツッコんでほしいわけ?

前編のときも書きましたけど、
演出が平板すぎるんですよね。
観ながら、さらに演出する方向性を模索していました。
勝手に監督気分。
というか、「これ、編集前でしょ?」とか言いたくなる。

脚本もヒドいんですけどね。
原作では、いわゆる心の声、というか、
読み合いの応酬が面白いわけですけど、
その辺はばっさりカット。
一番許せないのは、
原作単行本7巻『二択』の回でのレムの葛藤が、
0.1μgも再現されていないこと。
もっとヒドいのは、
解説のようなセリフや脚本家の考察みたいなセリフを
役者にしゃべらせているという悪逆。
というか、半分以上のセリフが「解説」だった気がする。

あと、セットとか小道具も、詰めが甘いなあ。
デスノートは「普通の大学ノート風」ということになってるのに、
映画では、妙にしっかりとした装丁のノートを使っているのは、
どーなの。
そのくせ役者が「フツウの大学ノート」とか言っちゃってるのは、
白々しい。
セットは子供っぽ過ぎる。
というか、均質過ぎる。
もっと、高級そうなところは高級そうに、
安っぽいところは安っぽく、
メリハリを付けて作ってほしい。

詰めが甘いのは、脚本もか。
いつの間にか心臓麻痺以外でも殺せることが
暗黙の了解みたいになってたりするし。
ほかにも、「それはないだろ...」と
溜め息をつきたくなるゴッコ遊びレベルのセリフもちらほら。

ホントにむかつくので、
今回のレヴューは公式サイトへのリンクも無しです。
あしからず。

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