ムーヴィーレヴューと、ささやかなネコ

毎週のようにシネコンに通う筆者<りのづか>による、どちらかというと辛口な映画評論。ネタバレにはある程度は配慮してますけど、ある程度しか配慮していません。ネコ画像のオマケ付き。2007年4月からべつやくメソッドを導入してみました。

20061103

16ブロック - 16 Blocks

オススメ度: Bブルース・ウィリスさん演じる刑事が孤軍奮闘、と言えば、
『ダイ・ハード』が真っ先に思い出されますけど、
ああいう派手なのじゃないですよ。
今回、彼が演じる刑事ジャックは、
足が悪くて、飲んだくれで、年下の上司に顎で使われる、
いかにも、冴えないヤツ。
なにせ、モス・デフさん演じる証人エディの護送を始めた直後に、
車を停めてどこに行くかと思ったら、
酒を買いにいくような刑事ですから。
(あ、そのとき頭痛薬を一緒に買ったところで、
『ダイ・ハード』を思い出して笑えましたね。)

それなのに、カッコいい。
護送されるエディは、ホントにいいヤツなんですよ。
ケーキのレシピを書いたノートを宝物のように大事にして、
ケーキ屋を出すのが夢だっていう。
それに対して、
エディを消そうとする刑事フランク(byデイビット・モースさん)が、
ホントに嫌なヤツ。自己中で。
その辺の対比から、
冴えないジャックの正義感が火をつくわけで、
そこにいたる表情とか、視線の動きとか、
そういうところで魅せられます。

さらに、ラストのジャックの決断が、いい。
ついでに、狙撃手GJ!

さらにエピローグも、好みのタイプなんですよ。
「エディとジャックの...」ってところで、
ちょっとホロリ。
見終わってから数日は、この映画のことを思い出しては、
ホワンとあたたかい気分になっていました。

唯一、難を挙げるとするなら、
引きの画をもうちょっと使ってほしかったかな、
ってとこくらい。

ラベル: ,