ムーヴィーレヴューと、ささやかなネコ

毎週のようにシネコンに通う筆者<りのづか>による、どちらかというと辛口な映画評論。ネタバレにはある程度は配慮してますけど、ある程度しか配慮していません。ネコ画像のオマケ付き。2007年4月からべつやくメソッドを導入してみました。

20061210

硫黄島からの手紙 - Letters from Iwo Jima

オススメ度: A
この評価は、『父親たちの星条旗』の分も込みです。
いわば、表裏一体。
『父親たちの星条旗』の方では、日本軍が影のような存在でしたが、
今作は、その逆パターン。
『...星条旗』のほうが、記録映画的な側面が強く感じられましたが、
今作の方は、フィクショナルな要素が多いような気がする。
やはり、生存者が少ないせい?

栗林中将by渡辺謙さんと、西中佐by伊原剛志さんは、かっこよすぎ。
それと対極的に、伊藤中尉by中村獅童さんはかっこわるすぎ(誉めています)。
というか、伊藤中尉の後半の行動は、笑うところですよね?
西郷by二宮和也さんは、ストーリーテラー的な役割ってことかしら?
栗林中将と西郷とのやり取りは、必見です。

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カッコいいところは、特に言及することもないと思います。
「敗走するくらいなら自決」という選択ではなく、
「合理的な判断としての自決」を選んだ栗林と西。
それを別にしても、
勝てないことがわかっていながら、
「我が子らが1日でも長く安泰に暮らせるなら、
我々がこの島を守る1日には意味があるんです!」
と最善を尽くそうとする栗林中将が、
カッコ良くないはずがありません。

で、翻って伊藤中尉。
後半、部下を本隊に返して、
一人で対戦車地雷を抱えて特攻に飛び出すんですけど、
米軍の戦車に(というか兵士にすら)遭遇できずに、
最後には捕虜になる、っていう体たらく。
飛び出したあとのシーンでは、
ほとんど寝転んでただけのような気も...。
あれは、投降するための高度な演技?(笑)

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